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長崎県
山王神社の被爆クスノキ
写真 |
山王神社の被爆クスノキ A
樹幹には千羽鶴がさげられている
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所在地 |
長崎県長崎市坂本町2-6-56 |
樹種名 |
クスノキ |
樹高 |
31m |
幹廻 |
8.5m |
枝張 |
東15m 西12m 南12m 北7m |
推定樹齢 |
約500年 |
所有者 |
山王神社 |
指定 |
長崎市指定天然記念物 |
概要 |
山王神社の被爆クスノキ
1945年8月9日、長崎の町並みが一瞬にして廃墟と化した原爆の投下、その爆心地から南へ約800mの所に山王神社がある。神社の鳥居は、原爆によって片側が壊れて“一本足の鳥居”となり、我々日本人に原爆の凄さを今に伝えている象徴としても有名な所である。
この神社の境内には、御神木としてクスノキABの巨樹が2本ある。このクスノキも被爆して、その直後からしばらくは枯死同然で歳月を経過した。被爆後2年目に奇跡的に芽を吹いて徐々に自力で樹勢を回復し出し、世は食料難・高度経済成長等の時代と目まぐるしく変化するなかで、着実に緑滴る様な青葉を茂らせて今に至っている。
しかしながら、枝幹に残る痛々しい被爆の爪跡からは、3千度を越す熱線の影響が思い起こされる。
原爆被害の生き証人として、生き永らえてきたクスノキの現況を調査し、それをもとに対応策を立てて実施することは、所有者の神社や氏子の方々はもちろんのこと、長崎に何らかのかたちで関係する人々が思いをひとしくするところであろう。
筆者は、山王神社並びに長崎市教育委員会からの依頼を受けて、現況の調査と樹勢回復策についての調査を行った。
その後、平成10年に樹勢回復の治療がされ、樹勢は順調に回復している。又、被爆クスノキとして一般並びに県内外の小・中・高生の平和学習としての参観も多く、被爆クスノキ2世の苗木を育てるため種子まきのプロジェクトも活発化している |
写真 |
山王神社の被爆クスノキ B
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樹種名 |
クスノキ |
樹高 |
21m |
幹廻 |
6.3m |
枝張 |
東15m 西10m 南7m 北15m |
推定樹齢 |
約500年 |
所有者 |
山王神社 |
指定 |
長崎市指定天然記念物 |
松崎の大クス
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森本さんの家屋を眼下に見守っている「松崎の大クス」
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所在地 |
長崎県南高来郡有明町大三東甲2114 |
樹種名 |
クスノキ |
樹高 |
31m |
幹廻 |
13m |
枝張 |
東西 33m 南北 29m |
推定樹齢 |
約1000年 |
所有者 |
森本 寛樹氏 |
指定 |
長崎県指定天然記念物
1958年6月5日指定 |
概要 |
松崎の大クス
このクスノキは民家の庭先に生い茂って1000年余、地区住民を見守っているかのように大クスの根元には普賢菩薩を祭ってある。
明治年間に樹幹西側立ち上りが火災に遭い空洞になっているが、現在カルスの形成も良好で生育は旺盛である。ただし西南側の樹幹が又裂状になり、危険なため現在ワイヤ補強をされている。長崎県一のクスノキである。
森本氏は先祖伝来「木を大切に」が家訓で、朝夕神木「クスノキ」に感謝・管理していますと言っておられる。
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写真 |
同上 樹幹立ち上り 松崎の大クス
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海寺のハクモクレン
写真 |
樹幹に大きな損傷、腐朽、枝に特異ながんしゅ病が見られる
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所在地 |
長崎県北松浦郡田平町山内免 |
樹種名 |
ハクモクレン |
樹高 |
13m |
胸高幹廻 |
2.28m |
枝幅 |
東西13m 南北 13m |
枝下高 |
2.60m |
根元幹廻 |
3.55m |
推定樹齢 |
1000年といわれている |
所有者 |
武野 恵美 |
管理者 |
田平町 |
指定 |
長崎県指定天然記念物 |
調査日 |
1992年2月12日 |
概要 |
松崎の大クス
海寺のハクモクレン(Magnolia heptapeta DANDY)は長崎県北部の北松浦郡田平町にある。かつては平戸島渡船の入口として栄えた、田平港より徒歩7~8分のところの元・武家屋敷内である。東南側は丘陵地の樹蒼に覆われ、隣接地は熊野神社があって、神社林も合せてハクモクレンの環境としては最高である。
対象木は1979年4月27日、長崎県の天然記念物として指定され、ハクモクレンとして大きさではおそらく国内で上位の方ではないかと思われる。
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藤山神社のヤマフジ
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左側斜幹のヤマフジと右側オガタマノキの共生現況
(オガタマの樹冠部が平成16年度台風により大きな被害を蒙っている)
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所在地 |
長崎県佐世保市小舟町 |
樹種名 |
ヤマフジ |
樹高(蔓の長さ) |
東西30m 南北30m |
幹廻 |
1.85m(地上10m位まで) |
根廻 |
2.20m |
推定樹齢 |
350年といわれている |
所有者 |
藤山神社 |
指定 |
長崎県指定天然記念物 |
概要 |
藤山神社のヤマフジは神社創建前の当地里山当時の山林自生樹木のオガタマノキに寄生し、共生によって今日まで延々と生かされているものと推察される。宿主オガタマノキに身をゆだねオガタマノキの樹冠部枝葉(大枝、中枝、小枝、梢端)を自由気ままに生き樹冠部を蔽っている。現状ではヤマフジの伸長は無剪定で放任状態であるから、受身のオガタマノキ並びにヤマフジは共生苦渋しながら生かされている。天然記念物としてのヤマフジの樹勢回復を考える時隣接する天然記念物に値する貴重なオガタマノキを抜きにしては考えられない要素を持っている。 |
樹種名 |
共生のオガタマノキ |
樹高 |
30m |
幹廻 |
4.6m |
枝張 |
東西25m 南北25m |
推定樹齢 |
推定400年 |
トックリノキ (ポトルツリー)
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トックリノキ全景
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所在地 |
長崎県長崎市上西山町 長崎公園内 |
樹種名 |
和名 トックリノキ アオギリ科
洋名 ブラキキトン ポルトツリー |
樹高 |
約7.8m |
幹廻 |
約3.5m |
枝張 |
東3.5m 西2.5m 南4.0m 北3.0m |
推定樹齢 |
約80年 |
所有者 |
長崎市 |
指定 |
長長崎市指定天然記念物
平成16年7月 |
概要 |
松トックリノキは一般的にはポトルツリーと呼ばれ、幹の下部に栄養を蓄えているため膨らんだ特異な形をしている。オーストラリア原産のアオギリ科の常緑樹で、その姿が「とっくり」に似ていることから、故外山三郎長崎大学教授が命名されたものである。来歴は1932年中国の上海から長崎に苗木が運ばれ、篤志家が長崎市に寄贈され環境にめげずこの地に根ざして順化した珍木で、吾が国ではこれ程の木は他にない唯一の貴重な樹木であり、又長崎自慢の木でもあります。皆さんで大切に守っていかねばならない。 |
写真 |
トックリノキ特異な樹幹
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