島根県内における巨樹・巨木について
環境省が行った緑の国勢調査によれば、県内で見られる巨樹・巨木は、単木が705本、 巨木林が117箇所報告されています。樹種ごとにみるとスギが最も多く、県下全域にわたって 残っています。スダジイ、タブノキ、クスノキ、ウラジロガシ等の巨樹・巨木は、社寺林として 残っています。ケヤキ、エノキ、ムクノキ等は単木として点在しているものが多く、イチョウは耕地や 墓地などでみられます。
これらのうち多くが、名木として県民に親しまれており、天然記念物に指定されているものも少なくありません。 巨樹・巨木の中には、島根県支部の会員が診断や治療に当たったものもあります。
岩倉の乳房杉(ちちすぎ)
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所在地 | 隠岐郡隠岐の島布施南谷 |
樹種名 | スギ |
幹周 | 11m |
樹高 | 40m |
概要 | 隠岐島道後の最高峰である大満寺山(608m)の東麓にあるスギの老木。 樹齢800年ともいわれ、根回りは約16mもあり、根上がり状態となっている、 密生して生え出した数本の個体が、合着してできた合体木と考えられている。 主幹は地上4~8mのところで15本に分かれ、このあたりから大小24個の下垂 乳房根(鐘乳根)をぶら下げている。 乳房根の大きなものは、長さ2.55m、周囲 2.25mにも及ぶ巨大なもので、乳房根の発達したスギの巨木としては、国内 唯一の珍しいものである。 |