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合格体験記 (第19期)

合格体験記終生錬鑚研磨道

中西信雄(福岡県)   株式会社森園芸場

 18期樹木医試験の合格発表。私の部下が樹木医として誕生した瞬間だった。懸命の努力を知っていたので、心からの称賛を贈った。同時に湧き上がる、どうにもならない悔しい気持ち。小さい、小さすぎるぞオレ。そうなると、やる事は決まってきた。受験を決意させてくれた彼女は、今では私の心の持ち様を少し高くしてくれた恩人といえる。

 樹木医とは自分には相応しくないと思う資格だった。憧れるが、到達するのが無理なのだと諦めていた。樹木医である弊社社長や、出入りする樹木医達は、知のオーラを纏っている様に感じていた。勉強や座学には苦手意識があった。作庭技術の習得や、工事で構造物を作り上げる事が自分の責務だと感じ、日々仕事をしてきた。

 そして、焼き餅による受験勉強は幕を開ける。初めに樹木医の手引きと過去問を手にした時は、負の衝撃を感じた。しかし、本当に合格を渇望し、それらを熟読、精査し、成し得るために深夜まで知識の習得に全力を注いだ。自分にこんな力があるとは知らなかった。何より、私の目標を理解している小学生の子供達のためにも突破して見せたかった。

 幸い結果も出せ、封筒を開け狂喜する私の横で妻は泣いた。「やれば出来る子」の称号を齢 39にして頂いた。

 私の父は職種が全く違うが、仕事に誇りを持ち、常に努力を積んでいた。終生錬鑚研磨道という言葉が好きで、書道家に書いて貰い、額に飾った部屋で黙々と仕事をしていた。もう亡くなったが、以前は共感出来なかった言葉に、今はその通りだと思える。庭職として、樹木医として自分を高める努力を怠らず、先輩達に何とかついて行きたい。また、同期のキラキラした仲間達を頼りにし、そのうち頼られてもみたいものだ。