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合格体験記 (第10期)

新しい情報を追いかけて

福岡県飯塚農林事務所 橋川ひろみ

 早いもので、8月の第一次審査の筆記試験から一年が経過しました。樹木医制度ができたのが平成3年度ですから、ちょうど10年目、また20世紀最後 (2000年)という節目の年に偶然にも「樹木医」に認定されました。

 私の場合は、職場に中野久美子さん(8期)、今井伝文さん(9期)という樹木医の先輩が二人いて、情報収集できたのが合格につながったと思っていま す。

 さて、過ぎ去ったことはすぐに忘れてしまう性質ですので、試験問題がどんなであったとか、正確に伝えられないでしょうが、次のように書いてみまし た。

 私は、福岡会場で受験しました。たぶん受験者は100名以上いたのではないでしょうか。午前中に択一式試験、昼食をはさんで午後から筆記試験(2題 各600字)となっています。ところが、私の隣とすぐ後ろにも女性が座っていましたので、同じ試験を目指すものとして親しく話をしたところ、試験が午 後からもあることや、記述式の試験があるということをご存知ではないのです。それに、沖縄県や鹿児島県から前泊で受験にみえているのに、面接は何時 から始まるのだろうかという勘違いしている方もいたのには驚かされてしまいました。私は、この「樹木医制度」が始まったときから仕事の関係上大体ど んな流れで樹木医になれるのか知っていましたし、諸先輩から情報も得ており、応募の際にも何度も受験手続きを確認しましたから、受験するのにこんな 初歩的なミスをするなんて非常にもったいないと思いました。

 択一問題では、平成7年度から平成11年度までの過去5ヵ年間の出題問題が記載されている「試験問題集」を繰り返し勉強しましたが、同じ問題は一 度も出題されたことがなく、似た傾向のものがあっても本当に理解していないとただ丸暗記では回答できないものばかりだと思いました。7年度、8年度 に比較して受験者数が増加したせいか、問題は年々難しくなっているようです。実際、12年度の問題も自信を持って正解を選択できず、悩んだ末5分の1 の確立だとエイ、ヤァと適当に選んだものもあり、自分自身どの程度の正解率だったのだろうかと合格通知が来るまでは不安でした。

 午後からの記述試験は、2題あり、正確な出題は忘れましたが、1つは「都心に近い山間部の樹林の枯れ現象の原因と対策を」、もう1つは「樹木に対 する剪定の影響」のようなものでした。時間いっぱいまで、自分なりに想定していた回答をもとに600字のマスをほぼ埋めて書きました。この問題の解答 については、第二次審査である研修の中で、勉強不足のため、偏った見方をしていたと反省させられました。しかし、合格させてもらえたということは、 記述式に関しては、回答は一つだけではなく、その人の知識や経験などを総合的に判断するものなのだろうと解釈しました。

 先ずは、第一次審査の筆記試験を、この選抜試験をクリアしない限り第二次審査の樹木医研修が受講できませんし、そこでの13科目の筆記試験及び面接 へとつながりません。

 私の勉強方法は、「新・樹木医の手引き」「試験問題集」「月刊グリーン・エイジ」「高校生物の参考書」を参考にし、図書館で環境問題に関する図書を拾い 読みしたくらいです。5ヵ年の過去出題問題をやってみると出題の傾向がなんとなくわかってきます。幅広い知識が必要のようですが、といって奥深くま で掘り下げる必要はないようです。私の場合は、本当に時間的なゆとりがなかったので、こんな本を読んだらいいよとメモをもらいましたが、すんなりと あきらめてしまいました。簡単に誰でも出来ることは、新聞や雑誌、TVニュースなど現在どんな事が話題になっているのか常に意識してみることではな いでしょうか。「TREE DOCTOR」の昨年の合格体験記を読めば参考になるよと貸してもらいましたが、合格者の体験よりも、なぜだめだったのかの体 験談の方が数倍役立つのではないかと一応目を通し、半信半疑でいました。しかし、合格できた今となっては、それはとても有難いものでした。

 ところで、第二次審査である「つくばの研修」では、周囲のやる気に押され、とても刺激を受けました。筆記試験があるので、受講もおろそかに出来ま せん。ノートをとるのはあたり前ですが、講師の声をテープで全部録音したり、デジカメで資料や実習を録画する人あり、パソコンやプリンターの持ち込 みもありびっくりしました。座席とりも早く行かないと後ろのほうしか残ってないし、何より驚かさせたのは、研修は、大体「新・樹木医の手引き」に沿 って進められ、講師により新しい情報を追加資料として講習するのですが、その「手引き」を復習しているのです。最初からあちこちにマーカーが引かれ、 解説が貼りつけられていたり、質問だって半端ではありませんでした。なんてすごい人達なのだろうと。今までの受動的な職場の研修とは違い、こんなに一 生懸命な研修に身を置くことができ、とても心地良いストレスでした。

 樹木医の認定書をいただき、研修で新しい知識を得たつもりでいましたが、1月に福岡支部での勉強会を兼ねた新年会に招待され出席したところ、耳慣 れない用語や治療方法に驚かされるばかりでした。資格を取ればそれが最後なのではなく、常に向上心が大切だと実感しました。