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合格体験記 (第10期)

「エンカルタ97」を利用して

北海道森林保全協会 斎藤 満

 「5.3、5.2、…」再就職して間もないある日の明け方、自分の寝言で目がさめた。新しい仕事の波に乗っているのを実感して、樹木医受験を決意した。 そのころ、毎日のように、ベテランの樹木医を補佐して、樹木診断をしていた。早速、平成12年度の受験対策を考えた。

 第一は、樹木診断の仕事を通じて必要なことを調べ、その輪を広げていくように、第二は、問題集から過去の問題を個々によく調べて、類似のことに応 用できるように、第三は、樹木医と関係がありそうな林学的なこと、理科的なこと、および新聞等で話題になっていることを簡単にまとめておくなどであ る。

 仕事で参考にした図書は、「樹病学大系、伊藤、1973」、「原色樹木病害虫図鑑、奥野・木村、1984」、「樹木根系図説、苅住、1987」、「森林土壌の調べ方 とその性質、森林土壌研究会、1993」などである。

 また、林学的なことは、「森の生態、只木、1990」、「森林の生態、菊沢、1999」、「広葉樹の森林施業、谷本」、「樹病学概論、伊藤」、「北海道の森林保護、 横田ら、1977」などを、理科的なことは、高校の参考書「総合生物図解、田中ら、1976」、中学生用の「昆虫の図鑑、古川ら、1974」、「昆虫の生態図 鑑、矢島ら、1973」によった。新聞等で話題になっていることは、現象、その仕組み、その意義などを簡単に整理した。それには、CDの百科事典「エ ンカルタ97、マイクロソフト社」を利用した。

 取りかかってみてすぐ気がついたことは、新しく覚えることは大変なことであった。しかし、「とにかく、やってみよう。何度も繰り返して見よう。」 と前向きに取り組んだ。

 これらのうち、「エンカルタ97」は、知りたいことや関連事項がすぐ検索でき、能率的であった。また、「総合生物図解」は、体系的に知識を整理する ときや新たな項目を探るときに便利であった。早めに寝て、早朝の1~2時間を当てるようにした。後半になって、「樹木医学、鈴木、2000」、「新・樹木 医の手引き、日本緑化センター」が便利であることを知った。それまで、この2書は、1次試験の合格後に使用するものと考えていたので、あまり利用し なかった。

 こうして、あっという間に1年が過ぎた。勉強の方は、順調に進んだような気がした。仕事に関係したことはかなり深めることができたし、過去の試験 問題集からその周辺の整理もほぼできた。また、以前に習った林学や土壌なども常識的なことは復習できた。しかし、病虫の基礎が弱い。など、試験に失 敗しても、次になすべきことがよく見えると感じていた。

 実際の試験では、勉強の結果は、問題の半分に何らかのかかわりがあり、受験対策はうまくいった。後の半分が、50点程度取れれば合格するかもしれ ないと考えていた。以上は、択一式問題についてである。

 悩みの種は、記述式問題であった。そのうちの2課題は「森の酸性雨被害の実態とその対策」と「樹木の過剰剪定」に関するものであった。どちらにつ いても意図が十分記載できなかった。しかし、平均50点取れれば、合計で平均65点に近くなる。65点は合格圏だろう。それを期待した。後日、合格通知 が郵送されてきた。よかった。

 その後の研修も無事終了して12月に樹木医認定登録書が届いた。うれしかった。いろいろな人たちから祝福の声をかけていただいた。前の職場が林業 試験場であり、その経験を買われて今の職場に勤めている身であってみれば、職場の信用を落とさずに済んでほっとした。これからは、本物の樹木医を目 指して頑張ろうと思っている。