インフォメーション > 樹木医を目指す方へ > 合格体験記 (第9期)

合格体験記 (第9期)

樹木医をめざして

東京都建設局西部公園緑地事務所 小林 明

 樹木医制度ができたことは、先輩がその資格を取得したことで知った。それから8年後、私も第9期生として資格を得ることができた。

 いつかは受験したいと思いつつ月日が流れた。一緒に受験しましょうと話していた先輩が資格を取ったと聞いて、本格的な取り組みを 始めることにした。まずは、周囲の関係者に「今年は樹木医の試験を受けます。」と伝え、自らを奮い立たせるとともに、 2週間の研修に必要な休暇をとるための環境づくりを行ったのである。

 試験勉強にそろえた資料は、主に「新・樹木医の手引き」と高校の生物の参考書、それに平成11年度に初めて出版された試験問題集である。 問題集は、平成7年度から始まった選抜試験の択一式を集めたもので、傾向をつかむのに大いに役立った。欲を言えば、論文も載せてほしかった。 勉強にあたって問題集を解いてみると、7年度から年を追うごとに難しくなっている。

 知識は確実に必要となり、そして応用問題への対応ができるような勉強が必要だと思った。試験までの時間は2~3ヶ月、 効率よく勉強する必要があった。そこで、樹木の生理、生態などは高校の参考書で、樹木医に必要な知識は「新・樹木医の手引き」を参考にした。 それぞれ、少なくとも5回は読みこなそうという目標を立て、通勤、昼休みも利用した。

 これまで、都庁で二十数年間、造園関係の仕事を通じてのある程度の基礎知識はあるものと思っていたが、それを試験で答えるとなると、 いっそうの確実さが必要に思われた。勉強では自らの樹木との付き合いを振り返りながら、参考書類の記述と照合し、具体的なイメージづくりも行ってみた。 自分の経験を確認することが、参考書と実際とを結びつける上で役だったように思う。

 勉強の進捗に合わせ、問題集も何回か解いてみた。そこで、間違えたことはどこが分かっていないか、あやふやなのかを確かめて、 参考書などを調べなおした。択一の問題は、多岐に及んでいて、先にあげた参考書類だけでは満足しない点もあった。 その点は、新聞やテレビ、本屋の専門書などを参考に学んだ。

 試験対策では、二つある論文の課題づくりにも苦労した。東京で開かれた樹木医の勉強会資料や先輩合格者の情報で、まず、出題された論文の答案を作ってみた。 それをもとに傾向を自分なりに判断し、予想問題を数題作成した。二つの論文の傾向は、一つが生態学的な面からの諮問であり、 もう一つは技術的な面からのものではないかと思われた。実際、この傾向は当たっていた。特に第2問の土壌に関する出題はそろそろ出る時期ではと 想定したとおりだった。しかし、解答は設問への知識とともに応用的な面を論理的に述べることが求められ、それぞれ600字以内という字数にまとめるのが 大変だった。

 出題にあたり、経歴と樹木保護等に関する経験を数件提出することになっている。これは、試験場へ足を運べるか否かの第一関門と とらえ、作成したものを樹木医として活躍している先輩に見ていただいた。このチェックで受験意識が高揚したように思う。

 受験した東京会場は、300人ほどが受験に来ていた。競争率の高さにたじろぎそうになるのをこらえ、冷静になるよう努めた。 また、会場は冷房が効いていたにもかかわらず、規定時間を全部使った終了時には汗だくであった。

 10月の2週間の研修は充実していた。週末ごとの試験に追われながらも楽しく、全国の仲間と知り合ったことが大きな財産である。 今、第9期生は、「久樹会(まだ、仮称のようです)」という同期会を結成し、メールなどを通じて、日々の活動を伝え合い、協力し合い、 樹木医として活躍している。

 私の試験対策が、樹木医を目指す方々に少しでも参考になれば幸いです。